
Dance を堪能した会場に一瞬の静寂が訪れたが。すぐさま聞き覚えのあるマイナーキーメロディーが響き渡る。
VAN HALEN Time Machine は時を少し現代に戻し、遂に Rogers Arena を1984年に誘う。
モンスターアルバム “1984” から今夜初めて披露するのは I’ll Wait だった。
イントロのキーボードオンリーパートからドラム、ギター、ベースが加わるパートに遷移する直前、Alex の両脇に Eddie と Wolfy が登場した。
Eddie は赤黒白のFrankensteinカラーを纏った Charvel EVH Art Series Guitar を弾いている!

このギターはスーパーサウンドチェックでは披露してくれなかったが、
やはり、Eddie はこの色使いでカラーリングを施したギターが良く似合う・・・
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Dance the Night Away
The Trouble with Never

You Really Got Me を終えると息つく暇も与えないかのように Alex がカウントを刻み、カウント3で Eddie がグリッサンドを決める。
グリッサンドは既に Wah の効いたトーンで A Different Kind Of Truth からのブランニューソング The Trouble with Never だ!
この曲でも China Town 同様、いや、スーパーサウンドチェックで堪能した As Is もそうであったが、スタジオアルバムで聴かせるサウンドを超える密度でギターワークを駆使して魅せる。
それもたった1本のギターで!
オールドファンには一見 Eddie のギターに似つかわしくないと感じさせる Wah pedal の多用だが、この曲では既に必然であるかのように完成されているのが凄い。
Eddie は Wah pedal の使い手としても頂点を極めてしまったようだ!
You Really Got Me

Eddie が Stealth の E-6弦に火を放つと、1978年世界中を興奮の渦に巻き込んだあのリフが炸裂する。
そう You Really Got Me だ!
Alex のドラムソロをハーフタイムショーに見立てれば、後半戦のスタートを告げるかのような展開だ。
Sammy の時代にも、Gary とのライブでも必ず演奏されてきた曲だが、やはり Dave とのコンビネーションはシナジーを感じさせる。
特徴あるオブリガートフレーズも 1st アルバムのそれをこれまで以上に意識していることを感じさせる、いや、それ以上に Eddie節満載だ。

ギターソロでは後半遂に Stealth に取り付けた秘密兵器キルスイッチを炸裂させた!
やはり、このギターソロにはスイッチング奏法が良く似合う。
というより、スイッチング奏法が無いライブを物足りなく感じていたのが実のところだ。
ライブで Frankenstein や KRAMER を使用している時代は構造上それを要求することは無理だったし、MM EVHでも Volume が1つだったから同様だった。
シグネーチャモデルがWolfgangに進化して、コントロールが2つになったのによもやの 1Volume 1Tone 構成で、もはや Eddie はスイッチング奏法に興味無いのかと頭の中で半ば諦めていた。
ところが、キルスイッチを搭載したのは他の要件でだったのかも知れないが、21世紀型 VAN HALEN でこれを見事に復活させてきたのだ!
やってくれるぜ Eddie !!
Alex Van Halen
Oh, Pretty Woman

Hear About It Later のエンディングで Eddie のギターが余韻を残す中 Alex がハイハットでカウントを刻む。
カウント3でギターとベースが同時にグリッサンドを炸裂させ Oh, Pretty Woman がスタートした!
リフに合わせた Eddie のアーミングプレイが気持ち良いセカンドパートと、Pretty Woman を Pretty Woman たらしめるシンコペーションが効いたメインリフパートの裏で、カウベルとシンクロした Alex のスネアが最高だ。
疾走する曲で魅せる Alex のビートは壮絶だが、ミディアムテンポでのグルーブ感もこの上ない魅力だ。

会場の盛り上がりは言葉にできないほどで
Eddie は自らも気持良く演奏できていることを隠さない。
Hear About It Later

極限までヒートアップした会場の緊張を解きほぐすかのように、Eddie は Stealth の d-tuna を解放し A-5弦をルートにしたアルペジオを刻み始める。
Fair Warning のアナログ盤A面ラストを飾った名曲 Hear About It Later がスタート!
あの特徴ある Flanger サウンドがフレーズにうねりを加え耳に心地良さを与えてくれる。
テンポは Eddie の思うがままだが、会場の熱気をよそに絶妙だ。
イントロから Alex とWolfy が加わるパートに移行すると、一気にへヴィーな展開に突入する。
1981年の Fair Warning ツアーにおける名演をビデオシュートした映像が当時日本でも放映され、懸命にビデオ録画しテープが擦り切れる程繰り返し、繰り返し見たものだったが、2012年版 Hear About It Later も Eddie のギターはほぼあのアレンジで演奏されている。
違いといえば・・・
ボトムを支える Wolfy のベースの存在感が更に際立っていることだ。
Dave のバックでのグルーブ感が物凄い。
Eddie と Wolfy のコーラスはここでも抜群の相性と安定感を聴く者に与える。
China Town

強烈な Somebody Get Me a Doctor で会場が興奮冷めやらぬ状態の中、Eddie は Wolfy が陣取るステージ左側に向う。
Alex がハイハットでカウントを刻む。
いや、テンポを指示しているという感じか。
Dave が何やら叫ぶと、Eddie と Wolfy のシンクロタッピングプレイが炸裂だ!
タッピングパートが終わると Wolfy はカポを解き放ち、Alex のリズムに合わせ重低音を爆発させる。
Alex、Eddie、Wolfy の呼吸は完全にシンクロし、アルバム以上の迫力で会場を圧倒する。
その勢いに Dave まで頭の中が白くなったか、歌詞を間違えたようだ。
兎に角 VAN HALEN 一家の演奏パワーは凄まじい。


Dave もペースを取り戻し、畳掛ける演奏に応える。
Somebody Get Me a Doctor

Everybody Wants Some!! がエンディングを迎えると、間髪置かず Eddie が E-6弦に一撃を加え更にアームでブリッピングを与える。
あたかも、コーナーからの立ち上がりに向けギアを一つ落とすかのように。
それに呼応して Alex がハイハットでカウントを刻む・・・
Somebody Get Me a Doctor の始まりだ!
あの特徴あるリフが最高で、一拍目のドラムとベースがスクラムを組むアタックがドッドン!と腹に効く。
Sammy Hagar が加わってから長らく封印されていたが、1998年の来日公演では Michael Anthony がリードボーカルを取る形で封印が解かれていた。
勿論あの時も感動はしたものの、正直に言えば逆に Dave の必要性を再認識させるようなものであった。
Gary Cherone に歌わせるコトすら出来なかったのだから。
そのキャラクター、声質、声域・・・etc.
Dave の全てとこの曲のマッチングは最高だ!







