今回はFrankenstein Replicaに搭載されたHumbuckerと、同等のリプレイスメント・パーツとして発売されたEVH Frankenstein Relic Humbuckerについて比較してみたいと思います。
何はともあれ、近影画像を並べてみましょう。
同様にコイルは綺麗に輝いてます(笑)
が、Relic処理はFrankenstein Replicaに搭載されたモノの方がより入念に感じます。
アジャスタブル・ポールピースで六弦用のものが最も腐食しているように処理されていることや、ボビンに弦を押し付けた時に生じたかのような線傷が多く刻まれているのは、EVH Frankenstein Relic HumbuckerにはないFrankenstein Replicaに搭載されたHumbuckerの特徴です。
ここで、前のエントリーのコメントでチョット話題になってるボビンの削れについて少々考察してみたいと思います。
先ず、各Humbuckerがエディ本人の実機に忠実にレリックされているということが前提となりますね。
EVH Frankenstein Relic Humbucker単体の画像を見ると、削れはポールピースからそれほどズレていないように感じますが、実際にはFrankenstein Replicaに搭載された画像で各弦からオフセットされた位置で削れていることが分かると思います。
アームダウンしながら弦をPUにこすりつけてノイズを出すプレイの場合、位置がそれほどズレるものなのかという疑問が個人的には解決できません。
それと、アームダウンしながらということになると弦のテンションは弱まっていくことになりますが、そのような状態で弦の振幅のようにボビンが削れるかということもイメージできません。
近影の画像を拡大してみましょう。
右のFrankenstein Replicaに搭載されたHumbuckerで、弦を押し付けたが故に生じたような線傷が多く刻み込まれているのが分かります。
弦をこすりつけてノイズを出すプレイで生じる傷はこういったものではないかと推察したりするのですが、かといって実際に試す度胸有りません(爆)
それと、手持ちのギターでこんなのがあります。
手持ちのギターでは最も歴史の古いESP カスタムメイドのSeymour Duncan Custom・Customです。
取り付けてからかれこれ20年は経過していまして、コイルは輝いていません(笑)
で、こいつのボビンが・・・
若干ですが削れてるんですよ。
これは、現在より弦にピックアップを近づけていた時に生じたもので、実際に弦振動で削れたものです。
MUSICMAN EVHを購入した際に考えていたほど弦にピックアップが近付いていないことに驚き、セッティングを変更したのでこれ以上削れることはなくなりました。
セッティングを変更した当初はパワーダウンで困惑しましたが、5150を使用するようになってからファシリティーに左右されるものなんだと納得できました。
Frankensteinの場合、ピックアップをボディに直付けなので高さを調整することは出来ませんが、Replicaの状態になる以前にFloyd Roseのセッティングがもっと低くされている時代が有ったのではないでしょうか。
例えば、ネックジョイントに例のピックを挟み込んでない状況を考えると、弦とピックアップの距離はかなり近付きます。
その時に、弦振動で削れたと考えると個人的には納得できるんですが。
もっとも、もしそうだとしてもエディのピッキングが強いということが前提として必要になるかもしれないので、結局真実は闇の中といった感じですね。
やっぱり、エディ道は奥が深いです。
こんばんは。
私がよけいな発言をしてしまったばっかりに迷惑をかけてしまいました。すいません。
確かにエディーのピッキングの威力はもの凄いらしいので、全米ツアーを繰り返したらピッキングであれだけ削れてもおかしくないように思います。ピッキングが強すぎてPUのコイルを切ってしまうエピソードが書かれた記事は沢山ありますよね。
さらにどの時期かは忘れましたが、銅製?のような金属製のピックを使っていた時期がありましたよね?その辺は皆さんが詳しいと思いますが。違ってたらすいません。
それの影響もあるかもしれませんね。6弦側から徐々に削れが薄くなっているのが何よりの証拠ですね。
そして、それに加えて弦をPUに強引にこすりつけてノイズを出す演奏の影響もあるのではないでしょうか?(笑)ほんのちょっとだけ…。
どこかで見た事がある気がするんですよね〜。ちょいとYOUTUBEで探したのですが見つけきれなかった。どなたか証拠映像見つけて下さい。(笑)
どうもです。
フランケンレプリカと、EVHレリックハムバッカーの現物を比較できる人は、日本中でFrankenさんだけですね(笑) 圧巻です。
フロイドをもっと低くセッティングしていた時期があるという仮説について、私も考えてみました。
オリジナルフランケンのブリッジは、現在はレプリカと同様のドイツ製フロイドローズの旧型(ねじ込みアーム)が付いているんでしょうが、現役時代はKramer5150と同じアメリカ製プロトタイプが付いていましたよね?
ここからは勝手な想像ですが、あのプロトタイプは、ベースプレートをベタ付けで使っていたんじゃないかと思います。5150でもベタ付けでしたので、アームダウンしてもボディーに干渉しないようになっているはずです。さらにあのプロトタイプは、ベースプレートが鋳造ではなくプレス製で、薄いタイプなので、ますます弦とPUが近づきます。
その後プロトタイプのフロイドを5150に移植して、現在のようにドイツ製フロイドがフランケンに付いたときに、アームダウンするとボディーと干渉するので、フロイドをボディーから浮かせる必要があり、ネックジョイントにピックシムを挟んで調整したという仮設はどうでしょうか?
あくまでも勝手な想像で、根拠はありません(笑)
でもこういう事を考えている時が楽しいんですよね~
忘れてました。
そもそもフランケンには、フロイドが付く前はシンクロトレモロでしたね。
あれは間違いなくベースプレートがベタ付けでしたので、フロイドよりも確実に弦とPUが近いですね。
やっぱりシンクロ時代に削れたと考えるのが妥当でしょうか。
う〜ん、確かに様々な試行錯誤と共に熟成、進化してきたギターですよね。
エディはトリッキーなアプローチが多いし、ピッキングや弦、どちらもありそうな気がしてきました(笑)
確かに奥が深い。
考えるうちに私の頭はパンクしてきました!
みなさん、コメント有り難うございます。
こういったことを探求するのもエディ道ではないかと。
レリックを施さずにエディと同じような使用感にするには、同様に酷使しなければならない訳で、それがどれほど困難なことかは言わずもがなですよね。
でも、基本的には自らの経験から推測するのが出発点だと思います。
私の場合には、高校時代から酷使し今は弟の手元に有るピックアップが例に取上げたSeymour Duncan Custom・Customより削れてまして、その経験がピッキングで削れたと判断した根本でした。
しかし、Replicaのセッティングだと削れるようには思えなかったりもします。
そんなところをみなさんに補って頂けたりするのも、拙ブログで嬉しかったりする点ですね。
えでいさん
いえいえ、余計だなんてことありませんよ。
独り善がりで捉えるより、余程進歩が有ります。
私も、エディのピッキングの威力は凄いと考える一人です。
但し、威力という言葉の中には「強い力」というだけでなく「非常にすばらしい性能」という意味を込めいたいですね。
一本調子ではなく多彩と表現すれば良いのでしょうか。
兎に角、素晴らしいです。
で、仰る通りPUのコイルを切ってしまうエピソードは有名ですね。
WolfgangなどではフロントPUに弦が引っ掛からないようにガムテープ養生してましたし。
リヤPU辺りでピッキングするエディのスタイルでは、軽いピッキングだとしたらそんな状況はあまり考えられないことだと思います。
メタルピックを使用していたのはIIIの時代、1998年の来日の頃ですね。
IIIが他のアルバムと違って聴こえるのは、メタルピックを使用して軽いアタックで弾いてるからと個人的には感じています。
bonzowさん
変なことをしでかしててスミマセン。
Floyd Roseもフェルナンデスから登場前夜、ESPが15万円で輸入開始しデッドコピーを発売した時からFRT-5登場までリアルタイムで歴代を使用してますし、エディのギアには目がないんです(苦笑)
仰る通り、ブリッジユニットの変遷は大きく関係しているように感じますよね。
シンクロ時代はまさに、弦とPUが近くなりそうです。
私もその当時から削れた結果と考えるのが妥当に感じます。
但し、PUも様々変遷が有るように思いますので、それでも一筋縄では行かないでしょうけど。
そういえば、Replicaはシンクロ時代のスクリュー孔もきちんと処理されてます。
EVHホッシーノさん
エディのアプローチからすると、確かにどちらも有りかなと感じますよね。
ピッキングでというのは、あくまで私の実体験からの推察が出発点なので、その辺差し引いて捉えて下さいませ。
しかし、ホントに奥が深いですよね。