Tremol-No


本格的に手にした最初のギターがIbanez IC1100で、初っぱなからジブラルタルブリッジを弄り倒したせいか凝った金属パーツに目がない質なんです。
ブログではYAMAHA Pacifica 25th Anniversaryで最初に紹介したTremol-Noも一目惚れでした。
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アルミ削りだしの各部材がマニア魂をくすぐります。
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良く考えられたパーツだと思いますが、ESP EXPLORER-CTMで触れている通り、私のように弦をベンドしてもブリッジユニットが動かないようにバネのテンションを強くしているようなセッティングでは問題点が有りました。
その辺りの解決策を記録しておきます。


Tremol-Noは大きく二つのパーツで構成されています。
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左のパーツはスプリングのフック金具を置き換えるもので、ステンレス製と思わしきシャフトが取り付けられています。
右のパーツはFloyd Roseユニットのサスティーン・ブロックに固定するもので、左のパーツのシャフトが挿入される構造になっていて、二つのネジを締めることによりFloyd Roseユニットを固定することが可能となっています。
そして、左のパーツのシャフト途中に取り付けられているアルミブロック/ネジがFloyd Roseユニットのアップ側を制御するパーツになります。
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このアルミブロックが確り固定出来れば良いのですが、ネジが手回しで締付トルクに限界が有るのとブロック自体が小さいのでシャフトへの摩擦抵抗が当然小さくなりますので、ネジをかなり確り締めたつもりでもアームダウンからスパっと手を放すような衝撃を加えると容易に位置がずれてしまいます。
すると、当然ながらチューニングはシャープしてしまい大変なことになります。
簡単に思いつく解決方法は、より大きな締付トルクを与えることが可能なネジに交換することです。
手近に有るもので検討したところ、Floyd Roseのナット側ユニットの弦をロックするパッドを固定するネジが使えそうだったので、試してみたらほぼ満足行く結果が得られました。
しかしながら、ブロックがアルミ製であるが故あまりに大きな締付トルクを与えると、ねじ山が駄目になる可能性が高いことが推察できます。
また、Floyd Roseのナット側ユニットのネジを代用する場合、ネジが長くボディから飛び出てしまうことが判明しました。
ESP EXPLORER-CTMで公開している画像でブロックが斜めに固定されているのは、ネジがボディから飛び出るのを避けるためです。
そこで、TOMMOさんに依頼し、ねじ山がつぶれないように鉄製のブロックとボディから飛び出無い長さのネジを試作してもらいことにしました。
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左がオリジナルのアルミ製ブロック、右がカスタムメイドの鉄製ブロックです。
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取敢ず、ブロックはほぼオリジナルと同じ寸法で制作して頂きました。
ネジはお約束の(笑)ステンレス製です。
ブロックはオリジナルを使用してもほぼ満足行く結果が得られていますが、ライブなどで不意な衝撃が加わった場合にどうかという疑問もあり、更に構造を見直そうかとも考えていましたが、サスティーン・ブロックの完全カスタムメイド化により開発は見送りとしました。
最後にFloyd Roseのネジとの比較です。
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左の画像で中央がFloyd Rose用のモノです。
ブロックは一つしか試作していませんが、ネジは右の画像の通り制作して頂きました。

2 thoughts on “Tremol-No

  1. こんにちは。
    PCの引越しのため、、一時、、見ていなかったら、、
    ずいぶん更新されてますね!
    で、、これまた、、惚れ惚れするパーツが、、開発されている!?スゴイww
    ひょっとして、、‘フランケンブランド‘ができたり、、しませんか?(^^ゞ

  2. 勘兵衛さん
    スッカリご無沙汰してしまっております。
    ブロックのほうはチョットした壁に当たり解決方法をトライしてましたが、何分年度末の中で時間を見付けてといった状況でしたのでなかなか連絡出来ませんでした。
    トライについてブログで公開しようと考えておりますが、そこまで手が回らずようやく先々週末から徐々に更新を再開したところでした。
    実は、このエントリーのネタもかなり前のモノです(苦笑)
    時間を見付けて、徐々に取りまとめますのでまたご覧頂ければ幸いです。
    ヨロシクどぞ。

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