ErnieBall MusicMan EVH Brass Block 2


またまた久しぶりになりましたが、カスタム・ブロックネタを。
手持ちのギターではトリといったところでしょうか。
これまでの試行錯誤の集大成といった感じで、題材はエディのシグネーチャー・モデルでは一番人気と思われる、MM/EB EVHのトランスゴールド・モデルです。
殆ど新品状態を保っている個体で、以前こちらで紹介しています。
先ずは、交換前の近影から。
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そして、ほぼ完成形になったBrass Blockの近影です。
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「ほぼ完成形」というのには理由があります。
交換前の近影の撮影データを見ると3月1日となっていて、下の「ほぼ完成形」のBrass Blockは5月7日です。
最初のブロックが完成したのが3月1日で取付け作業を開始したのがその日なのですが、キャビティの形状が思ったより歪で想定通りに取り付けることが叶いませんでした。
そして、それに対応させるべく更に形状をカスタマイズさせたものが仕上がったのが5月7日という訳なんです。
勿論、製作者であるTOMMOさんが余裕有る時に慎重に作業してもらった結果なのですが、実は更に「ほぼ完成形」からもう一度作り直していまして、今回紹介出来る形まで漕着けたのが今月に入ってからのことでした。
可逆性を持たせるためにギター本体の加工は全く無しに交換したのですが、結果労力をかなり必要とする結果になりました。
以前紹介したリポートと比較してもらうとブロック形状の違いなど分かるかと思いますが、トランスブルーの個体ではそれほど悩まずに適応出来たんですよね。
それがたまたまだったのかもしれませんが、ひょっとしたらキャビティの工作精度や塗装工程など初期生産分のほうが作りが丁寧だったのかもしれません。


ブロック交換前のGOTOH製ユニットがボディに接地している状況です。
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この個体のセッティングはほぼ購入時のままであり、ユニットが全体的にボディに設置していることが分かります。
ユニットを取り外してみると・・・
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板バネをサポートする金属板がボディに接地することによる痕跡がありますが、接地面はかなり微細な面積であることが理解出来ます。
それと余談ですが、この孔ってホント何なんでしょうね。
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それと、これまたブロックとはチョット関係ありませんが、ナットユニットを外してみたところ高さ調整用のシムが面白いことになってました。
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なんと、極薄いシムを半分だけ!
ストラップに関してもそうでしたが、MM/EBはやはり拘りの製品作りだったようですね。
ただ、私の好みからするとナットユニットがチョット低いので、薄いシムを追加しました。
駒を取り除いたユニットの近影。
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ベースプレートとサスティーン・ブロックの接合がプラスネジであることが解ります。
3月の時点では、右の画像下側のステンレス製プラスネジに変更することを予定していましたが、後述の通り更に進化します。
一次試作ブロックとオリジナルブロックの比較です。
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この時点では、トランスブルーに適用したブロックと同様な形状です。
続いて、「ほぼ完成形」の二次試作ブロックとオリジナルブロックの比較。
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そして、二次試作ブロックの近影。
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ベースプレートとサスティーン・ブロックの接合は、既報の通り更に進化し六角レンチ式のステンレス製ネジを採用しました。
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二次試作ブロックをユニットに取り付けた状況です。
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このユニットで完成と思われたのですが、実際に装着してみるとスタッドと完全に調和させることが難しく、更に追加加工を試みましたがチョット失敗、完全に作り直すことに。
これまでの試行錯誤の結果を踏まえ、完成形状は二次試作とほぼ同じだったので記録することももどかしく即取付けましたが、ギターと完全に調和させることに成功しました。
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カスタムブロックの取付け状況を、交換前と比較してみました。
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そして、取付け後好みのセッティングに調整したユニットの状況です。
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ブロックがボディに接地し、ユニットの金属板が接地していない状況が良く分かると思います。
肝心のインプレッションですが、Frankenstein Replicaと同様に弾いた時にネックに伝わる弦振動が明らかに増していると感じます。
つまり、鳴りが良くなったという感じですね。
低音弦の響きは強く、高音弦の高いポジションでの響きも豊かになっています。
これは、ブロックがボディに強く密着していることによりネック側に伝わる弦振動のロスが減少していることが要因と睨んでいますが、スプリングを強く締めていることも大きく関係していると思います。
何れにしても、Frankenstein Replicaを弾いた時に味わった感動を、このギターにも導入することが出来ました。

2 thoughts on “ErnieBall MusicMan EVH Brass Block 2

  1. こんにちは~。
    いよいよ集大成ですか。
    私の方はつまらんものを作ってばかりでまだ製作に取り掛かっていないや~(汗)
    次は何をみせてくれるのかな~(笑)お待ちしてますよ~。
    孔・・(勝手にヘソと命名ww)なんとなくですが、NCでのボディ整形の時のセンター固定用かなとも思ったり・・・
    よく、ネックジョイント部分に塗装のときのフック穴がある場合がありますが、そんなものかな?とも・・・よく分かりませんwww

  2. TADさん、毎度どーもです。
    やはり、キルト&トランスゴールドのEVHとなると集大成的になりますね。
    ブロック取付けの際は、是非ボディに密着させてみて下さい。
    スプリングのテンションは強めが必須です。
    そうすると、TADさんもご存知のFrankenstein Replicaの鳴りに近づけます。
    しかし、そろそろ新ネタ考えなくちゃですね(笑)
    孔はTADさんの推測が正解とは思いますが、極初期のもの(トランスブルー)とキャビティの加工精度に違いが有るというのも興味深いです。
    TADさんのサイトを拝見しましたが、GOTOH製FRTを搭載したZO-3良いですね。
    BBSも富士弦の興味深い書き込みが盛り沢山でスゴイです。
    来月にはTAD家訪問1周年になりますが、早いもんですね〜。

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