Grover Jackson PC-1 Brass Block

暫く中断していたブロックネタも、やり出すと続きます(笑)
Grover JacksonのSoloistを紹介したことだし、Def Leppardが6年振りにオリジナルアルバム「Songs from the Sparkle Lounge」を近々発売するようなので、今回はその記念としてGrover Jackson PC-1を題材にしたプロジェクトをご紹介したいと思います。
先ずは、お約束の交換前のブリッジユニット近影から。
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ギター紹介時に書きましたが、Floyd Rose FRT-5ユニットからGOTOH製ユニットに交換しています。
それと今回はブロック交換に併せ、気になって仕方なかったリアP.U.のエスカッションも交換してますので、その交換前の近影。
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Stratocasterスタイルのギターは通常ネックに仕込み角が付けられていないので弦がボディと平行になりますが、それに対し一般的なハムバッカーP.U.用のエスカッションは仕込み角が付けられているものに対応した形状になっていますので、結果として上の画像のようにP.U.の表面と弦が平行になりません。
これを解消するためにエスカッションを交換することにしました。

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Grover Jackson Soloist Custom

久しぶりにマイ・ギター紹介です。
既にカスタム・ブロックの適用をご紹介はしていたのですが、ギター自体をアップしていなかったことにふと気付きました。
Jackson、といっても人気のない「Grover Jackson」ブランドですから日本製のSoloistモデルです。
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このギターは数年前インターネットで調達したものですが、ブランドが「Grover Jackson」であるためか出来栄えに比較しかなりのローコストでした。
前回のエントリーでブロック交換を紹介したSongbird #1も実はそうなんですが、ESP HORIZONとかにしてもその源流はSoloistだろうと思います。Soloistは1980年代の前半に登場し、Stratocasterをモダンにしたスタイルの先駆けでした。個人的にはJeff Beckが使用していたことが強く印象に残っていますし、そのルックスは大いに気に入りました。また、ネック・スルー・ボディ構造というのも素晴らしいと感じました。
しかしながら、スカーフジョイント、ポプラなどの材を使用していたことによるものか塗りつぶしのフィニッシュなど幾つかの理由から欲しいと思わせるほどではありませんでした。
そうした私の中での弱点潰しで考えたのが実はSongbird #1なのですが、今回紹介するこのSoloistは微妙に私の琴線に触れる仕様だったのです。

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GOTOH Brass Block 1

MusicMan EVHにも採用されていたGOTOH製Licenced Under Floyd Rose Patentsユニットは細部まで神経の行き届いた設計で、個人的には大好きなユニットです。
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したがって、カスタム・ブロック開発でGOTOH製ユニットへの適用を考えたのは極自然な成り行きでした。
Floyd Roseのパテントを使用していると銘打っているので、FRT-5用の流用が可能だろうと考え、当初において試作機を取り付けようと試みてはいたのです。
ところが、ユニットをバラしてみるとベースプレートとサスティン・ブロックを接合する部分の寸法が異なり流用する事が出来ない事が判明しました。
また再現性を高めるには、サスティン・ブロックに加工されたスプリング取り付け部の落とし込み加工と、スプリング固定ネジの存在を検討する事も必要と考えられました。
前者はベースプレートに合わせ加工するしかありません。
後者については精査したところ、スプリング端部を挿入する孔の径がFRT-5と比べかなり余裕を持たせた加工となっている事から必要が生じた処理と考えられる事が判明しました。
そこで、加工工程を簡素化するためにもスプリング取り付け部はFRT-5用と同等の加工精度とする事で対応する事にしました。
そうして、ようやくGOTOH製ユニットに対応した試作四号機が出来上がったのです。
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Grover Jackson PC-1

Van Halenデビューの少しあとだったかと記憶していますが、イギリスでもハードなギターをフューチャーした多くのバンドがメジャー・デビューしました。
その中でもお気に入りにGirlというバンドがあり、そこでギターを弾いていたのがPhil Collenでした。ファーストアルバムの1曲目「Hollywood Tease」はPhilのギターが光り、当時のギターキッズのハートをとらえた佳作だと思います。
もう一つ、今でもお気に入りのバンドDEF LEPPARDがデビューしたのも同じ頃でした。
で、驚いたことにコーラスが気持ち良いこのバンドにGirlを去ったPhil Collenが合流します。2ndアルバムからJoe Elliottのヴォーカルスタイルもパワフルになり、大成功を収めることになるのは今更説明の必要はないでしょう。
今回はGirl時代からEddieにライバル心剥出しだったPhil CollenのSignature Model、Grover Jackson PC-1です。
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Grover Jacksonブランドとなっていますが、ヘッドに記載された通りU.S. Custom Shop Madeで1996年当時の国内カタログにも記載されています。

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